こんにちは。
はっしーです。
こちらでは、道路の舗装工事を作業工程順に流れをご紹介します。
道路の広さや国道か一般道・生活道路・地域などで多少の違いはありますが、
ここでは一般的な大まかな流れをご紹介しますので参考にどうぞ。
道路工事の作業工程とは
まず最初に、道路の路盤からアスファルトの構造を図解でご覧ください。
路床・アスファルトの層
道路の層は上から
- アスファルト
- 砕石
- 土
という構造になっています。
それでは順に流れを見ていきましょう。
路床
まずは路床です。
掘削したり盛り土したり、道路のベースとなる路床を構築します。
グレーダー、ブルドーザーなどで均し、鉄リンなどのローラーで転圧していきます。
主に土木会社が施工します。
このとき、路肩に雨水桝を設置したりします。
路盤(下層路盤)
路床の次の工程は「路盤工」です。
路盤工は、下層路盤と上層路盤の施工に分かれます。
下層路盤にはクラッシュランという材料を使用します。
下層路盤に用いられるクラッシャランとは
岩石や玉石を砕いた道路の路盤材に用いられる砕石のこと。
路盤の工程でもグレーダーやブルドーザーが活躍します。
グレーダーで路盤を平らに均し、ローラーで転圧します。
土木会社、舗装会社で分業している場合は、
この工程から舗装屋が関わってくるのが一般的です。
プライムコート(アスファルト乳剤)
路盤が完成すると、アスファルト舗装の前に「アスファルト乳剤」を散布します。
アスファルト乳剤の散布には、上の写真の乳剤散布車で散布します。
アスファルトに水を混ぜて乳化させた液体。
プライムコートは路盤表面の安定が目的で、雨による表面水の浸透を防止し、路盤とアスファルトの馴染みを良くする目的で散布されます。
路盤(上層路盤)
地域や施工内容によりますが、上層路盤はアスファルト安定処理を敷くのが一般的。
ここからアスファルトフィニッシャーの施工が始まります。
(※アスファルト安定処理の場合)
転圧は鉄リン、タイヤローラーの順で入っていきます。
基層(アスファルト舗装)
アスファルトフィニッシャーで、アスファルトを敷き均していきます。
大型ダンプが次々とアスファルト合材を運搬してきて舗装していきます。
現場によってアスファルト合材、数百トンと施工するのでダンプが途切れるとダンプ待ちで止まったりします。
タックコート(アスファルト乳剤)
アスファルト乳座を散布します。
新たに舗設するアスファルト合材と下層の安定処理、接着および継目部分や構造物との接着を良くするために行います。
表層(アスファルト舗装)
仕上げのアスファルト舗装です。
基層と同じようにアスファルトフィニッシャーで敷き、鉄リン、タイヤローラーで転圧(締固め)します。
アスファルトを何層重ねるかて敷くかは道路(国道・主要道路・生活道路など)によって変わります。
ちなみに橋の場合はこのようになっています。
アスファルト舗装の現場で湯気が立っている理由は、水を撒いているから
アスファルト舗装は転圧して締め固めていきます。
プラントから出荷した際は140℃ほどあるアスファルト合材を、水をまきながら転圧していくので湯気が出るわけです。
ライン引き
表層を敷き転圧し終え、車が走れるようになったら白線を引きます。
民間、一般住宅・歩道も基本は同じ
ここまで道路工事の路盤改良からアスファルト舗装までの手順をご紹介してきましたが、
ビルや店舗の駐車場や、一般住宅の庭もアスファルトの厚さが違うだけで基本的に工程は同じなので、民間の舗装工事の大まかな流れも合わせてご紹介しますね。
駐車場は1層から厚くても2層が基本
ビルやマンション、店舗などの駐車場も基本的に同じです。
違う点は、路床の深さやアスファルトの厚みです。
マンションの駐車場ならアスファルト1層のみで舗装厚4~5cmが一般的です。
一般住宅の舗装厚は基本3㎝。厚くても5㎝まで
一般住宅も基本は同じです。
舗装厚3㎝
厚くても4~5㎝です。
民間の場合、路盤工は「砕石」か「路盤改良」に分かれる
道路の場合は路床に砕石を入れて路盤を作りますが、民間の場合は地域によって掘削せずにセメントで路盤改良して、アスファルト舗装する場合もあります。
これは、地域によって砕石が調達できるか、残土を捨てられる場所があるかどうかに関わってくるようです。
歩道は基本3㎝
歩道は人が歩くだけなので個人宅と同じ3㎝が基本です。
ただし、車道から乗り入れる場所で、重車両の乗り入れがある場所は2層敷く場合もあります。
さいごに
いかがでしたか?
細かい話は極力避けて、大まかな道路の流れをご紹介しました。
アスファルト舗装って、何層にも敷かれているんだな。
というのがご理解いただければ良かったと思います。
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