塗装工の仕事に就こうかと考えている方には、塗装屋の仕事って大変なのか。
きつくてつらい仕事なのかなぁと不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
建物以外にも車や船などの板金塗装や金属塗装の仕事もありますが、
こちらでは、建物にペンキを塗る建築塗装の仕事について。
つらい点やきつい点、大変なことを
実際に体験した経験を交えてご紹介します。
塗装屋のきついところ、大変な点
建設業界の中でも、塗装屋だからこそのきつさや大変な点をご紹介します。
シンナー独特の匂い
ペンキを扱うのでシンナーの匂いは避けて通れません。
塗装屋を初めて最初に気になる点が、シンナーの匂いでしょう。
野外ならまだしも、屋内の塗装なんかはシンナーの匂いが漂います。
特に雨の日なんかはこもって充満します。
とはいえ、ラリッてしまうほどの匂いではありません。
1ヶ月もすると慣れてくるでしょう。
どうしても苦手に感じる方にとってはきついかもしれません。
手の塗料が落ちにくい
ビニールやゴム手袋を履いていたら手に塗料なんか着きませんが、素早く仕事を進めるためには素手の方が良い場合もあります。
特に、塗装し終えて養生を剥がすとき何かは、マスキングやガムテープをはがすのについつい素手でやってしまうと、まだ乾いてない塗料が手に付着します。
また、使い終えた刷毛やローラーは、シンナーで洗って使います。
会社によっては、使い古しのシンナーを一斗缶やドラム缶に溜めておいて刷毛やローラーをつけ置きしているので、素手で掃除すると手に付着します。
爪の間やシワの中に入り込むと、なかなか取れにくいです。
天候によって休みになる
野外の塗装の場合は、雨の日は仕事にならないので休みになります。
塗装屋は、基本的に日給月給の場合がほとんどなので、休みの日数によって給料が変動します。
下積みが長い
これは建築・土木の技術職には共通する部分でもありますが、
職人としていっぱしになるには5~10年はかかるでしょう。
また、職人へと積極的に育ててくれるかどうかは、会社によって大きく変わります。
いつまでも下っ端仕事しかさせてくれないようなら、親方や会社に相談するか、転職を考えるのも一つの方法です。
ほかの建築業に比べどうなのか?
塗装屋が大変な点についてお伝えしてきましたが、他の建設業に比べどうなのか。という点にも触れておきましょう。
体力的には楽
建築・土木業と言えば、
- 肉体労働
- 力仕事
というイメージが強いと思いますが、
塗装屋は他の業種に比べ、体力的には比較的楽と言えるでしょう。
一斗缶は取っ手が細いので素手で持つと手が痛いですが、18kgです。
職人気質の人には向いている
ペンキを塗るといっても、
- 刷毛
- ローラー
- 吹き付け
など、それぞれの技術が必要です。
職人として技術の極め甲斐がある仕事と言えるでしょう。
塗装屋の1日の仕事の流れ
塗装屋の仕事の基本的な1日の流れをご紹介します。
- 7時出社(段取りして現場へ)
- 8時仕事開始
- 10時、15分程度休憩
- 12時から13時、昼休み
- 15時、15分程度休憩
- 17時、現場終了
- 土場へ戻り後片付け・翌日の段取り
現場によっては残業する場合もありますが、塗装工の1日の流れとしてはこのような感じです。
大きな現場は朝礼やラジオ体操がありますが…
塗装屋のやりがいとは
塗装屋のやりがいとはどんな点でしょうか。
もちろん、やりがいを感じる点は人それぞれかと思いますが、次の点は多くの職人が感じていると思います。
仕上げの仕事はやりがいがある
ペンキは仕上げの仕事ですから、建物の見て塗装の良し悪しが印象を左右します。
キレイに仕上がったときも失敗も目につきやすい分、完成したときのやりがいは特に感じやすいでしょう。
お客さんから直接感謝の言葉をもらえる
新築物件の場合は、ハウスメーカーやゼネコンの下請けとして入る場合がほとんどですから、お客さんと直接接する機会は少ないですが、
塗装は、リフォームの仕事も多いです。
外壁の塗り替えなどリフォームの場合は、お客さんから直接仕事を受けて工事するケースがほとんどなので、お客さんから直接「ありがとう!」「頼んでよかった」と喜んでもらえる点は、やりがいを感じる点でしょう。
塗装屋は儲かる?将来性は?
塗装の仕事は儲かるのか?将来性なんかも気になる方が多いのではないでしょうか。
続いて、塗装屋の将来性と収入の面もご紹介します。
塗装工の給与相場は
見習いは8,000~10,000円程度が相場
年収で見ると
見習いで300万程度
職人なら400~600万程度
というところでしょう。
日給月給の会社が多いですが、
中には正社員雇用の会社もあります。
「塗装屋は儲かる?」という記事はこちらにありますのでご覧ください。
建築業の中でも独立しやすい
下記の記事でもご紹介していますが、
建築・土木業の中で塗装屋は一人親方として独立している人も多いです。
塗装屋の将来性
塗装の仕事は、一般住宅やマンション、ビルなどの仕事はハウスメーカーやゼネコン、工務店の下請けとして仕事を受けるケースが一般的ですが、新築の他にリフォームの需要も見込めます。
まとめ。友人が2人、一人親方やってます。
塗装屋のきつい点やつらいと感じる点など、実体験を交えてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
私は、約15年の建築業界の中で塗装屋の経験は少ないのですが、
当時、塗装屋で働いていた時、「俺も働きたい」と言ってきた友人は、30代後半から一人親方として活躍しています。
そして私がその塗装屋を辞めた後に入社した、違う友人も独立しています。
独立するには技術だけでなく、元請けとの付き合いや仕事を取る営業力も必要なので簡単ではないですが、夢のある仕事です。
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