施工管理の仕事ってどうなの?
建築現場で働くことに関心をお持ちの女性へ。
でもこんな不安ありませんか?
- 施工管理ってそもそもどんな仕事?
- 将来性ってどうなの?
- 女性でも施工管理の仕事ってやっていけるの?
こちらの記事では、ハウスメーカーで3年の施工管理経験をしてきた私が、実体験を交えて施工管理の仕事のメリットやデメリット、そして向いている人や向いていない人の特徴なんかもお伝えします。
戸建て注文住宅の施工管理を行っておりました。川浦と申します。
ここでは、私が実際に経験した施工管理の仕事について本音で語ります。
施工管理の仕事とは
施工管理という言葉はよく聞きますが、具体的な仕事内容に関してはよくわからない方も多いでしょう。
実際、現場で働いている人でも細かいところまでは、わからない人が多いです。
ここで少し〝施工管理”の仕事内容を簡単に説明します。
施工管理とは、建設業の工事現場が安全かつスムーズに進むように現場を管理する人のことを言います。
現場全体を統括し責任を担うのです。
学校でいえば【校長先生】が、この立場に当たるんじゃないかと思います。学校全体を統括する(現場全体を統括する)、まさにそんな感じ。
施工管理は大まかに5つの業務があります。
5つの業務については、ここで覚えなくて大丈夫ですが簡単にご紹介します。
- 工程管理
-
どの工事現場にも工期というものが存在します。
「○月○日に工事を開始し、○月○日までに建物を完成させてお客様に引き渡します」
という期間のことをいうのですが、この工期内に完成できるように全体の工程を組むことをいいます。 - 安全管理
-
現場に入る業者さんや職人さんが安全に作業を行えるように、現場の整理整頓や注意喚起を現場に設置したりして安全を管理します。
作業手順書通りに作業し、危険な状態で作業していないかなど検査し注意します。 - 原価管理
-
現場には実行予算という、工事現場それぞれに見積書のようなものがあります。
施工管理はなるべく実行予算で作成した通りの予算で工事を完工できるように現場を管理します。 - 品質管理
-
施工要領所というものに従って施工されているかをチェックします。
作業で手を抜けたり、省いたりしたりしましがちなところを注意・指導します。 - 顧客管理
-
顧客管理は行っていない会社もあるかもしれませんが、顧客(お客様)の管理を行います。
主にどのようなお客様で、どんな要望があるのか打ち合わせ記録を取ってお客様を管理します。
現場監督と施工管理の違いとは?
ん?では現場監督との違いは何?と思いますよね。
実際に現場に足を運び業者さんや職人さんに指示を出す人を現場監督と言います。
ほとんどの会社では現場監督を施工管理が兼任することが多いですが、現場に行き指示をする人と分業している場合では現場監督を管理するのも施工管理の仕事です。
学校でいえば担任の先生が現場監督で、校長先生が施工管理といった感じでしょうか。
校長先生も実際に授業することがありますよね。それは「施工管理職が現場監督を兼任することがありますよ」と同じ感じです。
施工管理に必要な資格
施工管理に必要な資格は、職種や規模感の違いによって施工管理に必要な資格が変わってきます。
とりあえず持っておくといい資格をいくつかリストアップしておきましょう。
- 建築士(国家資格)
- 施工管理技士(国家資格)
- 電気工事士(国家資格)
- 消防設備士(国家資格)
- インテリアコーディネーター(民間資格)
施工管理業務自体は資格がなくても行うことができるのですが、
大きな現場になってくると監理技術者・主任技術者を現場に一人配置しなくてはいけなくなり、その際に施工管理技士が必要になってきます。
現場の規模が大きくなってきたりすると消防設備士や電気工事士があると現場に有利になってきます。
これらの資格に関しては、実務経験が数年必要ですので就職して経験を積んでから受験するのが一般的です。
【結論】女性も施工管理の仕事で活躍できるの?
ハッキリ言いましょう。
女性に施工管理の仕事はできます!!
実際私も施工管理をしてましたからね!!
物理的に重たいものが男性よりも持てなかったりすることがありますが、男性職人は言う事を聞いてくれやすくはなりますし現場はすごく明るくなります。
また、視野を広く持つことができ、同時に複数のことを並行して行うことに関しては女性の方が能力的に長けているのではないかなと個人的には思います。
男性には男性の長所や短所が。女性には女性の長所や短所があります。
それぞれ協力し助け合って現場を進めれば何の問題もないと思います。
そもそも施工管理や現場監督は作業をしては行けないのが本当ですので、コミュニケーションをしっかりとって段取りよく現場を進めれれば何の問題もありません。
(でも現場を手伝わなかった事は1度もありませんが。。。笑)
女性が施工管理の仕事に就くメリット・デメリット
ここで実際の経験も交えて、施工管理の仕事をする女性にとってのメリット・デメリットをご紹介します。
施工管理の仕事4つのメリット
①施工管理者が女性だと現場にとって有利な点がある
役所の工事案件などには入札制度が使用されることがあります。見積もりや会社の評価点、選任させる技術者や過去の実績などが評価の対象になったりします。
地方によって多少は異なるようですが、女性や若者を施工管理として現場を任せると加点される現場もあります。
自信のスキルアップのためにも、色んな現場を経験できるしとても必要とされているポジションなので重宝されます。
女性や若者の特権です!
②管理職として様々な能力が向上する
施工管理は先ほど紹介したように、5つの管理業をメインに行います。
その際には現場に足を運び職人さん達とコミュニケーションを取るし時にはお客さんに施工状況報告や追加の見積もりを提出したりすることがあります。
検査報告書や役所への提出書類を作成することなどもあり、書類作成スキルも身につきます。
原価管理をする際は、業者に値段交渉を持ちかけることもありますし工事全体の入出金を管理し利益を残せるように頭を抱えます。。。
大きい小さい関係なしに現場を担当することで様々なスキルが身に付きます。
ゆくゆくは独立したいと考えている人もそうですし、何らかの理由で違う業界に行くことになったとしても施工管理で得たスキルはとても役立つと思います。
③給料がいい/男女関係ない
会社によって多少の差はありますが、施工管理職は給料がいいです。
施工管理は技術職ですし、男性・女性関係なくもらえます。
④お客様に喜ばれる
戸建てのような小さな現場だと女性監督が訪問した際には、「女性でよかった」「安心した」などの声をいただくことがあります。
大きな現場であっても、打ち合わせの場の雰囲気が明るくなったり交渉がしやすくなったりと、男社会だからこそ「女性」を評価してもらえる部分もあります。
女性が施工管理の仕事に就く3つのデメリット・きつい点
①残業が多い
基本的には残業が多いのがネックなところでしょうか。
現場を管理するのと同時に書類作成や検査結果を役所に提出したり、進めている現場と同時に次現場の段取りや実行予算のを作成したりしなしといけません。
日中は現場に足を運ぶことが多いため、現場から会社に帰ってから事務処理を行う形になります。
そして、現場では必ずと言っていいほどハプニングが起きます・・・
ハプニングが起きない現場を見つける方が難しいくらいです。
早急に対処しなければいけない時もあるで、途中で作業を中断して対処に手を取られます。
そうすると、やらないといけないことが定時を過ぎても襲いかかってくることは多々ありますね・・
ただ、その波を乗り越えた時の達成感と現場の団結力は最高ですがね!!
②最初は女性だからとナメられる
施工管理の方は登竜門といても過言ではないと思います。
昔に比べるとものすごく女性も働きやすい環境になっきましたが、やはり「女だから」となめられることは多々あります。
私も施工管理なりたては「できるんか?」
といった感じで、常になめられていました。
正直とっても悔しかったですね。
でも、その悔しさをバネに色んな事を勉強したし、努力をしました。
その壁を乗り越えた時は、職人さんや業者さんからも認めてもらえるようになりました。
なので、諦めず粘り強く職人さんたちにアタックするのが大事だと思います。
③言葉がキツい人が多い
見た目通り、現場にいる人たちほとんどが言葉がきついです。(笑)
否定しません。事実です。(笑)
普通に話しかけているのにも関わらず、喧嘩口調で返事される時もありました。
ただ、職人さん達は怒っているのではなくもともと荒い口調なのです。
何回も話している内に途中からは気にしなくなりましたし、「何をそんなに怒ってるんですか(笑)」と冗談が言える仲までなりました。
慣れるまではきつく怖く感じるかもしれませんが・・・(笑)
施工管理に向いている人・向いていない人
施工管理の仕事を実際に経験してみて、そして周りの現場監督なんかも見てきて感じた施工管理に向ている人、向いていない人をご紹介します。
あくまで参考までに…
施工管理の仕事が向いている女性とは
- 計画を立てるのが好きな人
- いちいち落ち込まない人、さっぱりした人
- 責任感が強い人
建設現場は、男性が圧倒的に多いのでそんな中でもハキハキものが言えて積極的にコミュニケーションが取れる人が向いている
施工管理の仕事が向いていない女性はこんな人
- 嘘をつく人
- あいさつができない人
- 探求心がない人
上記は施工管理だけでなく社会人としてどうなの?という面もありますが…汗
家族や人々が笑顔で暮らす建物を建てるということに魅力を感じない人には向いていないです。
施工管理の仕事に就くには?新卒で就職・未経験で転職する方法
施工管理の職に就くのは割と簡単です!
建設業が人材不足という点に加え、女性の雇用に積極的だからです。
新卒で施工管理の仕事に就職するには?
新卒で就職するにはハウスメーカーやゼネコンに応募するのが正規ルートです。
就職先を選ぶときにインターンシップがあるところには参加したほうがいいと思います。実際に現場に行かくと雰囲気や現場の規模間などが把握できると思います。
未経験で施工管理の仕事に転職するには
未経験で施工管理に転職するには施工管理技士や建築士のような資格を取得しておくほうがいいでしょう。
人手不足で多くの人材を欲している建設業ではありますが、資格のある人や経験のある人がとても重宝されます。
資格や施工管理の経験がなくても、建設現場の経験がある人は特に重宝されます。
現場の雰囲気や流れを把握できるからです。
少し興味がある方は日雇いの現場仕事を経験しておくのも手かもしれません。
★私のコミュニティでも現場体験ができます。
まとめ
施工管理の仕事は女性におすすめです。
私はなるべく色々なことを経験したかったので大手ではなく中小規模のハウスメーカーを選びました。
大手だとどうしても作業の分業化もあり、自分のまかされる範囲が少なくなる可能性があります。小さい会社になればなるほど、自分自身がやらなければいけない仕事内容が増えてきますので、様々なことを覚えたい人は中小のハウスメーカーを選ぶのがいいかもしれません。
昔に比べて働きやすくなってきた建設業界!
役所の入札案件では加点されるところもあり、なんといっても現場に華が咲き明るくなります!!
女性に施工管理はねらい目かもしれません。
以上、今日もご安全に!
この記事を読んだ方のコメント