仕事に偏見を持ったり優劣をつけることに対し、私自身としては抵抗がありますが、
土木の仕事、いわゆる土方に対して底辺というレッテルを貼っている人もいます。
そんな人に向けて、そして現在土方の仕事に従事されている方へ、土木の仕事は底辺なのかについてお伝えします。
土木が底辺の仕事と言われる理由
世の中、学歴社会ですからね。
土方が底辺の仕事、と言われる理由があるとすれば「学歴不問」で基本的にやる気さえあれば誰でもできる仕事であることがあげられると思います。
また、私自身も働いていたから分かりますが、業界的に身なりがだらしない人、言葉遣いや態度が悪い人…DQNと言われるようなガラの悪い人がいることも否定しません。
こういったことから業界に偏見を持つ人もいるのだと思います。
土方は態度が悪い?
土方は態度が悪いというイメージを持っている方もいるでしょう。
私は舗装土木業界で、いくつかの会社で仕事をした経験がありますが、
態度が悪いヤツがいるのは否定しません。笑
店員に対して横暴なやつが、作業服を着ていると「土方は態度が悪い」とレッテルを貼られるのかもしれませんね。
(作業服=土方とは限りませんが…)
ただ、どの業界や業種でも態度が悪いヤツ入ると思いますが、土方の場合、
- 無口・口下手・言葉足らず
- 人づきあいが苦手
- 世間知らず・教養不足
ぶっきら棒な人が少なくないのも、世間のイメージが悪い理由の一つかと思います。
これが学歴と直結しているのかと言えば、人によると思いますが…
土方が底辺と印象を作ったのは、テレビの影響も大きい
地味に、テレビの影響も大きいんじゃなかと、思っています。
というのも、映画やドラマで借金を抱えた人など、
いわゆるダメなヤツや「人生のどん底」にいる人が日銭を稼ぐために働くシーンって、土木や建築現場で働くシーンだったりしますよね。
なので、「嫌な仕事」だとか、
「まともな人がやらない仕事」
という「底辺」のようなイメージを持つ人が増えた理由の一つじゃないかと。
土木作業員は職人にならない
違った見方からもう一点付け加えると、
土木作業員は、職人といわれる仕事ではないのも底辺と言われる理由の一つかもしれません。
建築系は左官、タイル、クロス、大工、設備、塗装など、技術を身につけた人を「職人」といいますが、土木作業員を職人という表現はしません。
土木にも舗装工、石工、型枠大工(土木系)、重機オペなど専門職はありますが、土木作業員の仕事を簡単に表現すると「専門職以外の仕事」という事になります。
守備範囲は広いですが、
専門職ではない。
というのも底辺と揶揄される理由の一つかもしれません。
土木が社会のインフラを整備している
土方を馬鹿にする人が根本的に分かっていないのは、土木業が河川や橋、道路、下水など生活基盤を整備しているという事。
先進国である日本で住み良い街や地域を作っているのは、土木事業があってこそだという事。
誰一人土木の仕事をしなければ、
砂埃が立つガタガタの道を歩き、川に浸かって渡らなくてはならず、車だってまともに走れません。
生活するうえで欠かせず、その恩恵を受けているにもかかわらず「土方は底辺」という人はよほど世間知らずの人と感じてしまいます。
優劣をつけることで自分が優れた人間だと思いたい人
なんだか人として寂しい気もしますが、
優劣をつけて、自分より下と見下すことで優越感を感じたい人もいるでしょう。
そのような人は、普段から自信がないのか勉強はできても知識や教養がないのか…わかりませんが、
ストレスが溜まっていて「自分より下の人間がいる」と優劣をつけて精神を保っているのでしょうか。
ネットで「底辺」とバカにする書き込みも目にしますよね。
単純に疑問なのですが、
このような人って、リアルでも人に「自分より上」「自分より下」といちいち評価してるんでしょうか。
だとしたら何だか大変そう…笑
収入が低いわけでもない
土方。といっても河川や橋、道路、下水など工事の種類は様々ですので、土木業と一言でまとめるのは難しいですが、収入面で見ても低いわけではありません。
例えば、
最近の調査で分かった整備士の給料事情が下記です。
厚労省の調査によると、2015年度の自動車整備士の平均月給は25万5200円。同年の全体平均月給は30万4000円。女性平均(24万2000円)を上回りはするものの、男性平均(33万5100円)を約8万円下回る。
ツイッターでは2016年、自動車整備士1年目という人物がツイッターに自身の給与明細を投稿し、話題になった。手取り額は約14万円。これに対して、7年目だという自動車整備士が自身の手取り額は約11万円と投稿キャリコネより
いちいち他の職種と比べるのもどうかと思いましたが、興味深い内容でしたので引用させて頂きました。
また、土方の場合で言いますと、
見習いで年収250~300万程度、職人なら400万前後が一般的な水準でしょう。
もちろん、仕事内容や会社、そして地域によって多少の差が出ます。
テレビでもネットでも高収入で華麗な仕事が取りだたされますが、世の中99.7%は中小企業です。
まとめ
土木を底辺と偏見をもつ人は、学歴なのか収入なのか、それともスーツを着て働いていたら偉いと定義しているのかわかりませんが、作業服を着てインフラを整備したり、物を作っている人がいるからこそ安心して生活ができていることを分かっていない、無知な人。私は定義づけています。
私自身は、現在現場で働く仕事をしていませんが、友人には職人として立派に働いている人が多いです。
入口が、「学歴不問」「やる気さえあれば」という求人が多いので勘違いされている人も少なくないですが、国家資格を取って大きな現場を動かす人もいるし、独立して起業する人もいる世界なので収入や社会的地位も高い人は多い業界ですよ。
この記事を読んだ方のコメント
コメント一覧 (4件)
どんな職業でも人による。
たしかに(笑)
真面目で人柄のいい人は目立たないけどそうでないいかにもな輩はすぐ目につく。
割合は後者の方が明らかに多いとくればまぁ…態度も言動も胸糞悪い経験をした人が(自分含めて)多いのでしょう。
実際ろくな人間に出会ったことがない。態度悪い、家を覗き込んだり住人を凝視し続ける不審者行動、もはや見かけただけで不愉快。
別に見下しているわけではなくて、ただの事実です。ルールも守らず土方が路上でタバコ吸ってたりするとまともに教育を受けていない底辺だからなんだなという事実を思うわけです。イジメかも横行してるし底辺ではないという事実を教えてください。